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経理代行で人材不足を解消する方法と採用難への対策

更新日:2026.09.15
経理代行で人材不足を解消する方法と採用難への対策

「求人を出しても応募が来ない」「経理担当者が退職すると業務が回らない」など、人材不足に悩む中小企業が増えています。2026年も採用市場は売り手優位の状況が続いており、人材を採用するだけでなく、限られた人員で業務を回す仕組みづくりが重要です。この記事では、採用市場の現状を踏まえ、中小企業が取り組むべき人材戦略と経理代行の活用方法を解説します。

この記事でわかること

  • 2026年の採用市場と中小企業が直面する人材不足の実態
  • 採用・定着・業務効率化を組み合わせた人材戦略
  • 経理代行によって経理人材不足を解消する具体的な方法

採用難時代に中小企業が抱える経理人材不足とは

少子高齢化や働き方の変化などを背景に、多くの企業が人材確保を経営課題として抱えています。

特に経理は、会計・税務・給与・請求などの専門知識が求められるため、単純に「人手が足りないから採用する」という方法では解決しにくい分野です。

経理業務では、採用コストの増大、既存スタッフへの業務集中、引き継ぎリスク、業務品質の低下懸念などが課題となります。

2026年も採用市場は企業側に厳しい状況

厚生労働省によると、2026年7月の有効求人倍率は1.18倍でした。有効求人倍率とは、求職者1人に対して何件の求人があるかを示す指標です。1倍を超えているため、引き続き求人数が求職者数を上回っています。

さらに帝国データバンクの2026年度調査では、正社員の「採用予定がある」企業は60.3%でした。一方、中小企業は56.0%、小規模企業では36.0%にとどまっています。

人材を必要としていても、大企業と同じ条件で採用競争をすることが難しい中小企業ほど、採用以外の人材戦略を持つことが重要です。

筒井彰英 税理士
税理士からのひとこと
筒井 彰英(税理士)

経理人材の不足は採用だけで解決せず、既存業務の外部化・標準化まで含めて対策することが重要です。

中小企業の人材戦略は「採用」だけで考えない

採用難への対策というと、求人媒体を増やしたり、給与を引き上げたりする方法を考えがちです。

もちろん採用条件の改善は重要ですが、人材不足を採用だけで解消しようとすると、採用コストや教育コストが増え続ける可能性があります。

そこで重要になるのが、「採用する」「定着させる」「業務を減らす」の3つを組み合わせる人材戦略です。

①必要な人材を採用する

まず、自社に本当に必要な人材を明確にします。

経理であれば、月次決算や資金繰りなど、経営判断に関わる業務を社内で担うのか、記帳や請求書処理などの定型業務まで社内担当者が行うのかによって、必要な人員は変わります。

②採用した人材を定着させる

採用しても短期間で退職してしまえば、再び採用活動が必要になります。

特定の社員に業務が集中している場合は、業務量を減らしたり、マニュアル化したりすることで、働き続けやすい環境をつくることが重要です。

③人がやらなくてもよい業務を減らす

すべての業務を社内で抱える必要はありません。

クラウド会計や業務効率化ツールを導入したり、経理代行などの外部サービスを利用したりすることで、社内の人材をより重要な業務に集中させられます。

筒井彰英 税理士
税理士からのひとこと
筒井 彰英(税理士)

人材戦略では、採用人数だけでなく、1人あたりの業務量と生産性まで確認しましょう。

経理代行は採用難時代の人材戦略になる

経理代行とは、企業の経理業務の一部または全部を外部の専門会社に委託するサービスです。

経理代行を活用するメリットとして、即戦力の専門家を活用できること、業務を安定化できること、コストを最適化できること、本業へ集中できることが挙げられます。

採用難が続く現在では、これらのメリットは単なる「経理業務の外注」にとどまりません。

経理代行を人材戦略の一部として位置付けることで、採用できないことによる業務停滞を防ぎやすくなります。

「経理担当者を1人採用する」以外の選択肢を持つ

例えば、経理担当者が退職した場合、新しい人材を採用するまでに時間がかかる可能性があります。

その間も、仕訳入力、請求書処理、入出金管理、月次処理などの業務は発生します。

経理代行を活用すれば、採用活動と並行して外部の専門人材に業務を任せることができます。

結果として、採用できるまで会社全体の経理業務が滞るリスクを抑えられます。

筒井彰英 税理士
税理士からのひとこと
筒井 彰英(税理士)

採用できない期間も経理業務は止まりません。外部の専門人材を活用して業務を安定させる選択肢があります。

経理代行で人材不足を解消する4つのメリット

経理代行を人材不足対策として活用する場合、主に4つのメリットがあります。

1.採用・育成コストを抑えながら専門人材を活用できる

経理担当者を採用する場合、求人費用だけでなく、面接、入社手続き、教育、引き継ぎなどにも時間とコストが発生します。

経理代行なら、必要な業務を外部の専門スタッフに任せられるため、自社で経理人材を一から育成する負担を抑えられます。

2.担当者の退職による業務停止リスクを抑えられる

経理担当者が1人しかいない企業では、その担当者の退職や休職が会社全体の経理業務に影響することがあります。

経理代行を活用して業務を標準化・外部化しておけば、特定の社員に依存する状態を改善しやすくなります。

3.必要な業務だけを委託できる

経理業務をすべて外部に任せる必要はありません。

  • 記帳だけ
  • 請求書処理だけ
  • 振込管理だけ
  • 月次処理だけ

といった形で、自社に必要な範囲を切り出して委託する方法もあります。

4.社員を本業に集中させられる

経理の定型業務を外部に任せることで、社内スタッフが営業、製造、顧客対応、経営管理など、より付加価値の高い仕事に時間を使えるようになります。

これは単純な「経費削減」ではなく、限られた人材をどこに配置するかという人材戦略です。

採用市場データから見る「採用より業務効率化」が重要な理由

2026年度の正社員採用予定企業は全体で60.3%でしたが、大企業では85.0%である一方、中小企業は56.0%、小規模企業は36.0%でした。

つまり、企業規模が小さいほど、採用活動そのものに制約があります。

また、2026年度の採用形態を見ると、新卒採用予定が36.9%なのに対して、中途採用予定は52.4%と上回っています。即戦力人材を求める企業が多いことも特徴です。

東海・愛知でも採用競争は続いている

東海4県を対象とした帝国データバンクの調査でも、2026年度に正社員の採用予定がある企業は59.3%でした。

一方で、中途採用予定は51.6%と新卒の36.9%を上回っています。また、中小企業では大企業との賃金格差による応募数の少なさなどが課題として挙げられています。

愛知県を含む東海エリアの中小企業にとっても、採用だけに依存せず、既存人材の生産性を高める取り組みが重要です。

経理代行を導入するときに確認したい4つのポイント

経理代行ならどのサービスを選んでもよいわけではありません。

自社の業務内容や経理体制に合ったサービスを選ぶことが重要です。

1.対応できる業務範囲

まず、何を外注できるのかを確認します。

記帳だけなのか、請求管理、振込管理、給与計算、月次処理まで対応できるのかを確認しましょう。

2.クラウド会計への対応

freeeやマネーフォワード クラウドなど、現在利用している会計ソフトに対応しているかも重要です。

クラウド会計を活用できれば、経理代行会社と社内でデータを共有しやすくなり、紙中心の業務からの転換にもつながります。

3.サポート体制

経理業務は毎月発生するため、単発の外注ではなく継続的に相談できる体制が必要です。

担当者への連絡方法、レスポンス、訪問対応の有無などを確認しておきましょう。

4.料金体系

料金だけで比較するのではなく、「どの業務を、どこまで任せられるのか」を確認することが重要です。

安価でも業務範囲が限定されていれば、社内に残る作業が多くなる可能性があります。

経理代行を活用した人材不足対策の進め方

経理代行を導入する場合は、いきなりすべての業務を外注するのではなく、現在の業務を整理することから始めます。

STEP1:経理業務を洗い出す

まず、経理担当者が行っている業務を一覧化します。

例えば、以下のような業務です。

  • 領収書整理
  • 仕訳入力
  • 請求書発行
  • 入金確認
  • 支払処理
  • 月次決算
  • 資金繰り管理

STEP2:社内に残す業務を決める

次に、「経営判断に必要な業務」と「定型的な業務」を分けます。

経営者が確認すべき数字や資金繰りなどは社内に残し、定型的な入力・処理業務を外部化する方法があります。

STEP3:外部委託する業務を決める

すべてを委託するのではなく、現在最も負担になっている業務から外注する方法もあります。

例えば、担当者の退職で記帳業務が滞っている場合は、まず記帳から外部化するという考え方です。

STEP4:業務フローを整理する

経理代行会社との役割分担を決め、誰が何をいつまでに行うのかを明確にします。

この段階で業務を標準化しておけば、将来的な担当者変更にも対応しやすくなります。

筒井彰英 税理士
税理士からのひとこと
筒井 彰英(税理士)

外注範囲を明確にすれば、経理代行は「丸投げ」ではなく、社内人材の役割を最適化する手段になります。

採用難時代の中小企業向け人材戦略は「外部人材」の活用も選択肢

人材戦略というと、自社で正社員を採用することをイメージしがちです。

しかし採用市場が厳しい状況では、正社員だけに限定せず、外部の専門人材やアウトソーシングを組み合わせることも有効です。

特に経理のように専門性が求められ、毎月一定量の定型業務が発生する仕事は、外部化との相性がよい分野です。

「人を採用して仕事を任せる」のではなく、「仕事の一部を外部の専門家に任せる」ことで、人材不足そのものを緩和するという考え方です。

これは採用難が続く中小企業にとって、重要な人材戦略の一つになります。

愛知の経理代行で中央経理・労務LABOが選ばれる理由

採用難時代には、経理・労務などのバックオフィス業務を採用だけで解決するのではなく、専門家や外部サービスを活用して社内の人材を本業に集中させることが重要です。

中央経理・労務LABOでは、4拠点体制・専門家70名超の体制で、経理・労務・資金繰りまでワンストップで支援しています。

経理代行についても、企業ごとの状況に合わせて業務範囲を調整できるため、「記帳だけ」「請求管理だけ」といった部分的な外注から、幅広い経理業務の外部化まで検討できます。

また、freee・マネーフォワード クラウドなどのクラウド会計を活用したDX対応にも取り組んでいます。

愛知県全域に対応しているため、豊橋・豊川などの東三河エリアから名古屋、三河エリアまで、採用難による経理人材不足に悩む企業の業務効率化を支援できます。

採用できるまで待つのではなく、今ある業務を整理し、外部化できる仕事を切り出すことで、限られた人材をより重要な業務に集中させることができます。

よくある質問

Q1.経理担当者を採用できない場合、経理代行を利用するメリットはありますか?

あります。

経理担当者を採用できるまでの間も、記帳や請求、支払いなどの経理業務は発生します。

経理代行を活用すれば、採用活動と並行して経理業務を外部の専門スタッフに任せられるため、担当者不在による業務停滞を防ぎやすくなります。

Q2.経理担当者が1人しかいない会社でも経理代行を利用できますか?

利用できます。

むしろ、担当者が1人しかいない場合は、退職や休職によって業務が止まるリスクがあるため、外部の専門家を活用して業務を分散させることが有効です。

まずは記帳や請求処理など、一部の業務から外部化する方法もあります。

Q3.経理代行を利用すると社内に経理担当者は必要なくなりますか?

必ずしもそうではありません。

経理代行は「社内の経理担当者をなくす」ことだけが目的ではありません。

経営判断に必要な数字の確認や資金繰り、社内との調整などは残し、定型業務を外部化することで、社内担当者の負担を軽減する方法もあります。

Q4.経理代行と記帳代行は同じですか?

同じではありません。

記帳代行は、領収書や請求書などをもとに仕訳を入力する業務が中心です。

一方、経理代行は記帳だけでなく、請求管理、支払管理、月次処理など、より幅広い経理業務を対象とする場合があります。

そのため、外注を検討する際は「何を任せたいのか」を明確にしてサービスを選ぶことが重要です。

Q5.クラウド会計を導入していなくても経理代行を利用できますか?

サービスによって対応状況が異なるため、事前確認が必要です。

現在利用している会計ソフトがある場合は、そのソフトに対応しているかを確認しましょう。

クラウド会計を導入する場合には、経理代行会社とのデータ共有や業務効率化まで含めて検討すると、より効果的です。

Q6.採用と経理代行はどちらを優先すべきですか?

企業の状況によって異なります。

中長期的に社内で経理機能を持つ必要がある場合は採用・育成を進めつつ、短期的な業務停滞を防ぐために経理代行を併用する方法があります。

重要なのは「採用できるまで業務を止める」のではなく、採用と外部化を組み合わせて業務を安定させることです。

Q7.採用難は今後も続くのでしょうか?

将来の採用市場を断定することはできません。

ただし、2026年7月の有効求人倍率は1.18倍で、正社員の採用予定がある企業も60.3%に達しています。さらに、中小企業では大企業との賃金格差などによる応募数の少なさが課題となっています。

そのため、「採用環境が改善するまで待つ」のではなく、少ない人数でも業務を回せる体制を整えておくことが重要です。

まとめ

採用難が続く中小企業では、採用活動だけで人材不足を解決しようとせず、業務の効率化や外部人材の活用まで含めて人材戦略を考えることが重要です。

  • 採用だけに依存しない:採用・定着・業務効率化を組み合わせて人材不足に対応します。
  • 経理業務を外部化する:定型業務を経理代行に任せることで、社内人材の負担を軽減できます。
  • 業務を標準化する:担当者に依存しない業務フローを整えることで、退職や休職による業務停止リスクを抑えられます。

採用できるまで待つのではなく、今ある業務を整理して外部化できる仕事を切り出すことが、採用難時代の中小企業にとって重要な人材戦略となります。

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この記事の監修者

筒井彰英

代表

筒井彰英

1979年(昭和54年)生まれ。愛知県豊川市出身。
ニュージーランドの高校(グレンダウウィーカレッジ)を卒業後、南山大学経済学部に入学。
大学を卒業と同年に税理士国家試験合格。
東京の新日本アーンストアンドヤング税理士法人に就職し、国際法人税務に携わる。
帰郷し、当時母が営む筒井経営会計事務所に就職。
平成21年1月、代表に就任。
平成26年9月、税理士法人中央会計社を設立・代表に就任。

(東海税理士会所属 税理士登録番号:109111)

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